看護師の適性について考える

看護師という仕事は白衣の天使と称されることがあります。病院などで献身的に身の回りの世話をしてくれて笑顔をくれる存在だからでしょう。そうだとすると、看護師として適性があるの人は、優しいタイプの人間であると言えそうです。

しかし、それだけでは看護師は務まりません。なぜなら、看護師の職場は主に病院ですが、総合的な病院では、数百人規模の患者の対応をしなくてはならない場合があるからです。患者の中には、排泄や食事ができない重度な患者や、身体を損傷しており歩行が困難な患者もいます。そのような患者を相手に仕事をすることは、とてもハードであり、体力を要します。

また、病院の場合、すべての人が健康になり退院するわけではないという点もポイントです。癌や脳梗塞などで入院をしている患者の中には、退院できないまま亡くなられる方もいます。このように、人の死に直面する仕事である以上、感情の起伏が多い人や優しすぎる人は、性格が災いして、現場で働くことが困難になってしまうこともあるでしょう。そのため、むしろ物事をきちんと割り切ることができ、心身ともにタフな人の方が向いていると言えるかもしれません。

もちろん温かみやコミュニケーション能力といったことも重要ですが、医療の現場で長く仕事を続けるためには、タフであることは欠かせません。そのため、自分自身がこのような性格であるかどうかを見極めて、看護師を志望するかを決めるのが得策でしょう。